本ページでわかること

  • 次世代医療基盤法の主な定義語・用語

次世代医療基盤法では、認定匿名加工医療情報作成事業者、認定仮名加工医療情報利用事業者などの定義語が多く登場します。本ページでは、次世代医療基盤法で登場する主要な定義語(用語)について解説します。

本ページの位置づけ

次世代医療基盤法|用語集

医療情報(次世代医療基盤法2条1項)

  • 簡単にいうと、医療情報を含む個人情報のことです。
  • カルテ情報や検査情報など。但し、これらに限定されず幅広い情報を含みます。
  • 次世代医療基盤法では、大臣認定事業者がこの医療情報を集めやすいようにしており、大臣認定事業者が医療情報を集めて匿名加工/仮名加工して加工された医療情報を利活用者へ外部提供していくという流れになります。
  • なお、個人情報保護法と異なり、死者情報を含みます。

この法律において「医療情報」とは、特定の個人の病歴その他の当該個人の心身の状態に関する情報であって、当該心身の状態を理由とする当該個人又はその子孫に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。)で作られる記録をいう。以下同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号(個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第二条第二項に規定する個人識別符号をいう。以下同じ。)を除く。)をいう。以下同じ。)であるものが含まれる個人に関する情報のうち、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
二 個人識別符号が含まれるもの

仮名加工医療情報(次世代医療基盤法2条4項)

  • 簡単にいうと、医療情報を誰の情報かわかりにくいよう加工した情報のことをいいます。
  • 名前や被保険者番号等の、個人特定性の高い情報を削除等します。
  • 個人情報保護法と異なり、大臣認定事業者以外、仮名加工できません。

この法律において「仮名加工医療情報」とは、次の各号に掲げる医療情報の区分に応じて当該各号に定める措置を講じて他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように医療情報を加工して得られる個人に関する情報をいう。
一 第一項第一号に該当する医療情報 当該医療情報に含まれる記述等の一部を削除すること(当該一部の記述等を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
二 第一項第二号に該当する医療情報 当該医療情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること(当該個人識別符号を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。

匿名加工医療情報データベース等(次世代医療基盤法2条6項)

  • 簡単にいうと、匿名加工医療情報が整理されたものを指します。匿名加工医療情報をデータ化していたり、データベース化していたり、紙の状態でも50音順に並べていたり整理していて、必要な情報を検索できるようにしている場合、匿名加工医療情報データベース等に当たります。
  • 個人情報保護法の、個人情報データベース等と類似する概念です。

匿名加工医療情報データベース等(匿名加工医療情報を含む情報の集合物であって、特定の匿名加工医療情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものその他特定の匿名加工医療情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものとして政令で定めるものをいう…)

仮名加工医療情報データベース等(次世代医療基盤法2条7項)

  • 簡単にいうと、仮名加工医療情報が整理されたものを指します。仮名加工医療情報をデータ化していたり、データベース化していたり、紙の状態でも50音順に並べていたり整理していて、必要な情報を検索できるようにしている場合、仮名加工医療情報データベース等に当たります。
  • 個人情報保護法の、個人情報データベース等と類似する概念です。

仮名加工医療情報データベース等(仮名加工医療情報を含む情報の集合物であって、特定の仮名加工医療情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものその他特定の仮名加工医療情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものとして政令で定めるものをいう。)

医療情報取扱事業者(次世代医療基盤法2条5項)

  • 簡単にいうと、整理した医療情報を事業のために取り扱う者のことです。病院、調剤薬局、医療保険者、学校等がこれに当たります。次世代医療基盤法では、この医療情報取扱事業者が大臣認定事業者に医療情報を提供していきます。

この法律において「医療情報取扱事業者」とは、医療情報を含む情報の集合物であって、特定の医療情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものその他特定の医療情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものとして政令で定めるもの(第六十八条において「医療情報データベース等」という。)を事業の用に供している者をいう。

匿名加工医療情報取扱事業者(次世代医療基盤法30条)

  • 作成事業者から匿名加工医療情報を取得する人のことです。製薬会社、保険会社、その他の会社等がこれに当たります。
  • 個人情報保護法の、個人情報取扱事業者と類似する定義です。

匿名加工医療情報取扱事業者(匿名加工医療情報データベース等を事業の用に供している者をいう。…)

認定匿名加工医療情報作成事業者(次世代医療基盤法9条1項)

  • 簡単にいうと、医療分野の研究開発に資するよう、医療情報を加工して匿名加工医療情報を作成する事業(匿名加工医療情報作成事業)を行う者として主務大臣の認定を受けた者をいいます。
  • この法律の主要登場人物です。

(認定)
第九条 匿名加工医療情報作成事業を行う者(法人に限る。)は、申請により、匿名加工医療情報作成事業を適正かつ確実に行うことができるものと認められる旨の主務大臣の認定を受けることができる。

(変更の認定等)
第十条 前条第一項の認定を受けた者(以下「認定匿名加工医療情報作成事業者」という。)

認定仮名加工医療情報作成事業者(次世代医療基盤法34条1項)

  • 簡単にいうと、医療分野の研究開発に資するよう、医療情報を加工して仮名加工医療情報を作成する事業(仮名加工医療情報作成事業)を行う者として主務大臣の認定を受けた者をいいます。
  • この法律の主要登場人物です。
  • 実務上、認定匿名加工医療情報作成事業者と兼ねていますが、法律上は兼ねる必要は必ずしもなく、仮名加工だけ行う事業者も可能ですし、匿名加工だけ行う事業者も可能です。

((認定)
第三十三条 仮名加工医療情報作成事業を行う者(法人に限る。)は、申請により、仮名加工医療情報作成事業を適正かつ確実に行うことができるものと認められる旨の主務大臣の認定を受けることができる。


(利用目的による制限)
第三十四条 前条の認定を受けた者(以下「認定仮名加工医療情報作成事業者」という。)

認定医療情報等取扱受託事業者(次世代医療基盤法18条4項)

  • 簡単にいうと、大臣認定を受けた委託業者のことです。認定匿名加工医療情報作成事業者や認定仮名加工医療情報作成事業者の委託を受けて、医療情報等を取り扱う事業を行おうとするもので、主務大臣の認定を受けた者をいいます。

(委託)
第二十四条 

認定匿名加工医療情報作成事業者は、第四十六条第一項に規定する認定医療情報等取扱受託事業者(以下この条において「認定医療情報等取扱受託事業者」という。)

(認定)
第四十五条 認定匿名加工医療情報作成事業者又は認定仮名加工医療情報作成事業者の委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けて、医療情報、匿名加工医療情報若しくは仮名加工医療情報の作成に用いた医療情報から削除した記述等若しくは個人識別符号、第十九条第一項、第三十五条第一項、第四十七条第一項若しくは第四十八条第一項の規定により行った加工の方法に関する情報、匿名加工医療情報又は仮名加工医療情報(以下「医療情報等」という。)を取り扱う事業を行おうとする者(法人に限る。)は、申請により、当該事業を適正かつ確実に行うことができるものと認められる旨の主務大臣の認定を受けることができる。


(利用目的による制限)
第四十六条 前条の認定を受けた者(以下「認定医療情報等取扱受託事業者」という。)

認定仮名加工医療情報利用事業者(次世代医療基盤法34条1項)

作成事業者から仮名加工医療情報を取得する人のことです。製薬会社、保険会社、その他の会社等がこれに当たります。

  • 但し、大臣認定が必要です。

(認定)
第三十三条 仮名加工医療情報作成事業を行う者(法人に限る。)は、申請により、仮名加工医療情報作成事業を適正かつ確実に行うことができるものと認められる旨の主務大臣の認定を受けることができる。


(利用目的による制限)
第三十四条 前条の認定を受けた者(以下「認定仮名加工医療情報作成事業者」という。)

医療情報(次世代医療基盤法2条1項)

  • 簡単にいうと、カルテ情報や検査情報などですが、それらに限定されず幅広い情報を含みます。次世代医療基盤法では、作成事業者がこの医療情報を集めやすいようにしており、作成事業者が医療情報を集めて加工して外部提供していくという流れになります。
  • 死者情報を含みます。
  • 個人情報保護法上の医療系の要配慮個人情報+死者情報とイメージ下さい。

この法律において「医療情報」とは、特定の個人の病歴その他の当該個人の心身の状態に関する情報であって、当該心身の状態を理由とする当該個人又はその子孫に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。)で作られる記録をいう。以下同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号(個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第二条第二項に規定する個人識別符号をいう。以下同じ。)を除く。)をいう。以下同じ。)であるものが含まれる個人に関する情報のうち、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
二 個人識別符号が含まれるもの

改訂版Q&Aでわかる医療ビッグデータの法律と実務

改訂版 Q&Aでわかる医療ビッグデータの法律と実務

(日本法令、2019年初版、2024年改訂)

執筆者:弁護士水町雅子